2006年01月26日
「もし、神様がお許しになったら、そうするわね。」
約束したりするとき、嫌でも、こういう言い方で、はっきり断ったりはしない。
そんな風土と民族に親しみを覚え、失われつつある伝統的な「ジャワ更紗」(バティック)の保存に情熱をかけているのが、染色家・伊藤ふさ美さん。
「バティックの魅力は、模様の自由さにあるんです。
花を描くにしても、花びらの中に動物を入れて描いてもいい、『私を自由に描く』そんな思いで作品を作っています。」という。
だが、わずかに残る伝統的な手法を使った
バティック工房が、目に見えて減っている。
著名なデザイナー達は作品の中にバティックを取り入れるが、それはアレンジであって伝統的なバティックとは違ったジャンルのものだという。
しかし、
「売れるところもなく、伝統的な技術を守れといっても、それは単なるお節介になってしまう。
どうしたら、その手間に見合った価格が受け入れられるか。」が伊藤さんの大きな悩み。
その悩みを少しでも解くため、3年がかりで仕上げた作品の個展を「千疋屋ギャラリー」で開いている。
我々消費者の眼力も問われている。
日本人は、もっと自我流のおしゃれをしてもいいと思う。バティックをさらりと肩にかけるだけで、あなたは、あなただけの見事なファッションを楽しむことができる。
◆伊藤ふさ美 「ジャワ更紗」展 千疋屋ギャラリー他、多数個展開催
◆書籍「ジャワ更紗―今に生きる伝統」 伊藤ふさ美・著/小笠原小枝・編
小学館 本体1600円+税 ISBNコード:4098060186

